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ラーメン店は稼げる?年収や時給、開業について

更新日:2019年3月30日(土) 07:17

ラーメン

ラーメンのルーツは、もともと中国の麺料理が発祥と言われています。

しかし、いまやこのラーメンは、われわれ日本人の口に合うように様々な進化を遂げ、日本の国民食とまでいわるようにまでなりました。

醤油ラーメンや豚骨ラーメン。味噌ラーメンや塩ラーメン。
さらには日本で開発された、即席インスタントラーメンやカップラーメンなど…。
そして、日本全国にはたくさんのラーメン店があり、どこにいてもラーメンが手軽に食べられるようになりました。

そんな国民食のラーメンですが、今回の記事では『ラーメン店で稼げるのか?起業できるのか?』ということに着目して、細かく調べてみました。

これからラーメン店を開業される方には是非おススメですのでご覧ください。

全国のラーメン店の数の多さ

ラーメン

まず、日本全国にあるラーメン店の件数ですが、2017年に電話帳に登録されている「ラーメン店」は約32,000件あります。
これだけでもとても多い数だと思いますが…

しかし、これはあくまでも電話帳で「ラーメン店」と登録されているものであり、ファミレスや中華料理店など、ラーメンを提供している店がカウントされていません。

最近では、回転寿司屋さんでも、ラーメンが提供されますよね。
その辺りまで、含めると約20万件にもなるといわれています。
それだけ日本全国にはラーメン屋さんが多いということです。

ラーメン屋さんが多いということは、当然ラーメン店は『儲かる』『稼げる』ということではないでしょうか?
お寿司屋さんまで、ラーメン提供するくらいですから…

余談ではありますが、こちらもご覧ください。

都道府県別ラーメン店数トップ3

都道府県別のラーメン店数のトップ3を記載しました。
3位 福岡県 約1,500店
ラーメン
3位は福岡。博多ラーメンが有名です。

豚骨ラーメンといえば、博多ラーメンと言われるほど、福岡のラーメンは人気ですね。
ラーメン店以外に、中華料理店や屋台などでも提供されます。
ラーメン
2位 北海道 約2,000店
2位は北海道です。

北海道はいろいろなジャンルのラーメンを扱っていています。

その中でも札幌味噌ラーメンや旭川醤油ラーメン、函館ラーメンが有名ですね。
上記の3つのラーメンは『北海道3大ラーメン』と呼ばれています。

1位 東京都 約3,000店
ラーメン
さすがの1位は東京都です。

2位の北海道と圧倒的な大差で1位となりました。
人口も多く、開業するにはおススメの地かもしれませんね。

東京のラーメンは醤油ラーメンが代表と言われていますが、日本全国から人が集まっているということもあり、様々なラーメン店が展開しており、ラーメン激戦区といえるでしょう。

ラーメン店はどれぐらい稼げるのか?

では、実際にラーメン店の稼ぎ方についてまとめてみました。

ラーメンを食べてもらってお金を貰うわけですが、そこの仕組みについて見ていきましょう。

ラーメン1杯の原価

ラーメン1杯の原価は、約170円~290円と言われています。

ラーメンの原価の内訳
1.タレ・スープ
2.麺
3.具材

上記の3つがラーメンの原価を占めます。

1.タレ・スープの原価

タレについては、醤油や砂糖、香油などさまざま有りますが、1杯あたりの原価は大体10円~15円程度です。

スープは、食材などによって多少原価が異なります。
タレ+スープの原価が以下のようになります。

タレ・スープの原価
醤油ラーメンで約60円
味噌ラーメンで約130円
とんこつラーメンで約110円

一般的にはこのように言われています。

2.麺の原価

麺の原価についてですが、これも製麺所から仕入れる場合や、自家製の場合、また食材によっても多少原価が異なります。

さらに、提供する麺の量によっても変わりますが、一般的には120グラム~150グラムの量を提供することが多いです。
今回は、製麺所から仕入れた場合、かつ、150グラム提供した場合で算出した原価を記載しておきます。

麺の原価
約60円
3.具材の原価

具材については、チャーシュー、野菜、メンマ、きくらげと様々な具材があります。
中でもチャーシューは原価が高く、次いで味噌ラーメンに入れる野菜が入れる量にもよりますが高くなることが多いです。
思い切ってチャーシューをカットして原価を削減するという方法もあります。

一般的な原価で説明すると、

具材の原価
約50円~100円

ということになります。

以上のことから、ラーメン1杯当たりの原価を算出すると、

ラーメン1杯の原価
約170円~290円

このようになります。

ラーメン1杯の粗利

次はラーメンを提供する価格、そして粗利についてです。

価格設定については、ラーメンの場合は一般的に原価率30パーセントと言われています。
ラーメンの原価を170円と仮定した場合、原価率30パーセントであれば、売価が570円になります。
このラーメンが1杯売れた場合の粗利が400円ということになりますね。

この売価設定は、あくまでも一般論ですので、実際に開業される場合には、近隣のラーメン店の状況などに応じて多少異なってくると思いますのでご了承ください。

また、売価は一度決めると簡単に変更することはできません。
お客様が納得するような価格設定が大事と言えるでしょう。

(例)ラーメン1杯の粗利
売価570円-原価170円=粗利400円

ラーメン1杯売れれば、400円儲かります。
100杯売れれば40,000円が粗利ということになります。

ラーメン店に必要な経費

次は、ラーメン店に必要な経費をまとめてみました。

上記のラーメンの原価にかかる食材費以外の経費を記載してますのでご覧ください。

ラーメン店の必要経費
1.家賃
2.電気・水道・ガスの光熱費
3.人件費
4.雑費

主に上記の4つが必要経費です。

1.家賃

ラーメン店を始めるに当たって、まずは店舗を構えなければなりません。
ここでは、賃貸で店舗を借りた場合とします。
もちろん家賃は立地によって様々です。

当然、都市部のような好立地の場所は家賃が高いですし、郊外部であれば安くなります。
また、店舗の規模によっても賃料は異なります。

カウンター10席のお店と、座敷50席のお店では当然後者が家賃高くなりますよね。
これは、ラーメンの売り上げを想定しながら無理せず借りられる賃料の店舗を選ぶ必要があります。

当然、家賃が高い店舗を借りられるのであれば、ラーメンの粗利を高く設定するか、売上数を多くするかしないといけません。

2.電気・水道・ガスの光熱費

次に電気・水道・ガスなどの光熱費です。
上記の店舗と同じく、お店の規模によっても多少異なると思います。

こちらも一般論ですが、おおよそ毎月の売上高の7~10%が光熱費としてかかると言っていいでしょう。
月に100万円の売り上げがあるラーメン店なら、7万~10万円くらいが光熱費ですね。

3.人件費

ラーメン店問わず、飲食店全てに言えることですが、経費としては一番この人件費がかかります。
この人件費も売り上げの30%(ラーメンの原価)と同じと言われています。

月に100万円の売り上げがあるラーメン店なら、30万円が人件費ですね。
1人で月に100万円売上げられれば、相当いいのではないでしょうか?

4.雑費

最後は雑費です。
鍋や食器類、箸や容器、クリーニング代、洗剤等…
他に、レジスターや券売機、電話代などもあります。

売上の試算

上記の原価や経費を踏まえて、売上を試算してみたいと思います。

ラーメン1杯570円(原価170円)
家賃10万円の店舗を借りた場合

1日当たりの売上予測数 100食

570円×100食=85,500円

1日のラーメンの売上金額 57,000円

その他の売上(トッピング・ドリンク・サイドメニュー等)10,000円

57,000円+10,000円=67,000円

こちらが、一日の売上金額です。
月に25日営業したとして、67,000円×25日=1,675,000円

月の売上 1,675,000円

次に原価と経費を計算します。
原価170円×100食=17,000円
トッピング原価3,000円(原価率30%と仮定)

17,000円+3,000円=20,000円

こちらが一日のラーメンの原価です。

20,000円×25日=500,000円

経費については、売上の10%が光熱費、30%が人件費、雑費についてはおおよそ10万円と仮定します。

1,675,000円×10%=光熱費167,500円
1,675,000円×30%=人件費502,500円

上記を全て足すと、

原価500,000円+家賃100,000円+光熱費167,500円+人件費502,500円+雑費100,000円=1,370,000円

原価と経費の合計が1,370,000円となります。

売上1,675,000円-原価・経費1,370,000円=利益305,000円

利益が305,000円となります。

いかがでしょうか?
1日100杯ラーメンが売れれば、人件費を引いても30万円ほど黒字になりますね。

あとは、原価・家賃などにも多少左右されると思いますが、これだけ利益が出れば儲かると言えるのではないでしょうか?

実際に1店舗で経営されている方の年収ですが、成功されてる方で800万円以上と言われています。
平均年収推移では約480万円~3000万円となっています。
いかがでしょうか?

ラーメン店を開業する方法や難易度

それでは、実際にラーメン店を始めよう!と思ったときに、どのようにすれば開業できるのかをご説明します。

その前に、ラーメン店で勤務するなどの下積みは必要だといえます。
そして、ラーメン店を経営するに当たって必要なノウハウを習得してから開業する方が、失敗が少ないと言えるでしょう。

必要な資金

ラーメン店を開業するにあたって、必要になる資金には以下のようなものがあります。

1.店舗を借りるための資金
2.店舗の内装・看板等の装飾費
3.厨房機器等の購入費
4.広告・宣伝費等

これらは、設備資金と言われるものです。
実際に開業すると、上記の原価のような材料費、すなわち運転資金も必要となってきますのでご注意ください。
ネット上で調べればおおよその必要な資金の金額が出てますが、約1,000万円前後とは言われています。
自己資金で賄えれば問題ありませんが、そうじゃない場合は金融機関から融資してもらう必要があります。
また、最初はお客さんが集まりにくいことも想定して、資金には余裕があった方がいいでしょう。

必要な資格

ラーメン店を開業するためには、飲食店の営業許可書が必要になります。
この営業許可書を取得するためには、食品衛生責任者、栄養士、調理師、菓子衛生士の資格のうち、いずれかの資格が必要になりますね。

この資格の中で、一番簡単なものが食品衛生責任者。
食品衛生責任者の資格を取得するためには、各都道府県の食品衛生協会が行う6時間以上の養成講習会を受講すれば取得することができます。

受講料は都道府県によって異なりますが、おおよそ1万円前後で、その後、営業許可書を最寄りの保健所へ申請すれば許可を得ることができます。

お金や資格については、上記のようなものが必要になりますが、それ以外にしっかりと事前に計画を立てる必要があります。

開業する場所や、ターゲットとしている客層、1日の売上予測や運転資金の目測等…
開業自体はそこまで難しくないですが、計画をしっかり立てていないとつまずくことになりますのでご注意ください。

失敗例と体験談、デメリットまとめ

実際に、ラーメン店を経営された方の失敗例やデメリットをまとめてみましたのでご覧ください。

繁華街に出店したのに!!なぜ?お客が来ない???

飲食店で賑わっている八王子市駅前の繁華街のど真ん中に出店したんですが・・・
ラーメン屋なんて、繁華街にお店が出せたら、儲かると思っていたんですが・・・
でも、実際にお店をオープンさせたら、店の前にキャバクラの黒服がウロウロしてて、
お客さんが怖がって店に寄り付かなくて、お客さんが来なくなって閉店しました。

引用元URL・・・聞いてた話と違います~ブームに潜む落とし穴

競合出現で狂った計画

自分はラーメン好きが高じて、30歳で一念発起。
銀行から融資をうけて、会社員からラーメン屋に転じました。
出店場所の候補地は、駅からは徒歩で10分以上離れた場所。ですが、そのぶん同業のラーメン屋がなかったので「これならいける」と確信し、そこに出店したのです。
繁華街ではないものの、住宅街のなかにちらほらと事務所・オフィスもあるので、うまくいけば周辺のお客さんを取り込めるはずでした。
そして開業。もくろみ通り、オープンから数か月は客足が絶えず、売上額は当初の目標の2倍にも迫る勢い。
「ここでラーメン屋を開いてよかった」と、感涙を流したものです。
が、しかし。その直後、すぐ近くに競合ラーメン店が出店!
もともとは居酒屋だったところですが、自分のラーメン屋の人気を見てか驚きの業態転換。青天の霹靂以外なにものでもありません。
不幸なことに、自分の店よりも店舗面積が広いうえに、ラーメンの価格もうちより安い。
その煽りは自分の店を直撃し、にぎやかだった店内も閑古鳥がなくように…。
資金計画もわりとギリギリで立てていたので、瞬く間に資金が底をついてしまいました。
その後、結局調子は上向かず、いまでは店をたたみ、また会社員生活に戻って銀行への返済を続けています。
みなさんも、開業前には先々まで見越した周辺事情をリサーチするようこころがけてください。できれば、そうしたところまでリサーチ、サポートしてくれるフランチャイズがいいかもしれません。

引用元URL・・・・case2:競合出現で狂った計画

なぜラーメン屋は潰れるのか?

店内に「正しいラーメンの食べ方」みたいなのが各テーブルやカウンターに掲示されてた。
まずスープから飲めとか、レンゲに麺載せるなとか、とにかく注文が多い料理店である。
色々指図するだけあって、ラーメン自体はそれまでに比べると美味い部類ではあったけれど、やっぱ850円は高いな。
550円でハイクオリティのラーメン手打ちしてた爺さんの店の跡地であるので、おそらくオレ以外の客も無意識に比較してた気はするけれど。
ただ、オレ自身がまず人に指図されて食うのが癪に障るので、あまりいい気はしなかった。
まぁフレンチや懐石でのテーブルマナー的なモノなら教養として聞こうという気になるが、所詮は大衆B級グルメのラーメンでアレコレ言われるくらいなら家でインスタントラーメン茹でますって話ではある。
この店が潰れた後に駅前が大幅に改修されて店のあった土地も買収されたのか、立体駐車場の一部になってました。

引用元URL・・・・なぜラーメン屋は潰れるのか?

総評

ここまでのラーメン店の開業についてまとめました。

開業資金は1,000万円前後必要

必要な資格(飲食店の営業許可書、食品衛生責任者)を取ること

事前計画をしっかり立てること

年収は480万円~3,000万円

成功ばかりとは限らない
外的な要因で失敗することもある

ラーメン店を開業するための初期投資が少し高いと思いますが、成功すれば大きく儲かることができるのではないでしょうか?

ハピタス

更新日:2019年3月30日(土) 07:17

5件のコメント

  1. やすらぎ より:

    ランキングから来ました。
    ラーメン屋さんも、今は、競争ですね。
    何かオリジナルがあれば、強いですね。

    • たけし より:

      そうですねー、やはりどんなビジネスもそうですが、オリジナルが大事な時代にどんどんなってきてますね。

  2. takafumi より:

    こんばんは。
    ラーメン屋さんはハイリスク・ハイリターンのビジネスなのですね^^;
    私がよく食べに行くお店はもう30年も続いてますが、
    これは本当に凄いことなのだとわかりました。

    • たけし より:

      30年続いているのはすごいですね!
      田舎や郊外の方だったら、馴染みみたいな感じで固定客が付けばいいかもしれないです。

  3. こばみち より:

    こんにちは、ランキングから来ました。
    ラーメン屋さんも売上げで決まってしまいますよね。
    リピートですかね。

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