言い方次第? 「年商」「月収」「年利」「勝率」という言葉の罠

こんばんは、たけしです。

今回は勘違いしやすい言葉について、
特に、ビジネス、投資、ギャンブル系などで使う用語についてピックアップしていきます。

当たり前の事かもしれませんが、結構勘違いしている人も多いようなので…。

年商

よく、年商ウン千万!
とかいう話を聞きますよね。

そんなに儲かってるんだ!
…と勘違いしてしまいがちですが、年商が高いから儲かっている…というのは全く違う話です。

「年商」というのは会社や事業者の売り上げの事になります。

つまり、諸経費や税金などは差し引いておりません。

よって、年商が1億でも、それ以上の経費がかかっていれば利益はマイナス、赤字です。

年商≒年収 ではないって事です。

だから、年商何億!
…という事を謳い文句にしたりする人もいますが、決して利益がプラスになっているというわけではないので、勘違いしないように注意ですね。

ただ、年商が大きければ、それだけ売上高が大きい事は間違いないので、事業の規模を計る指針にはなるでしょう。

月収

これも勘違いされやすい言葉のひとつですね。

サラリーマン目線と経営者目線で見る月収は大きく違い、勘違いを生む要因の一つになります。

サラリーマンは収入の目安として、月収がありますよね。

ボーナスなどもありますが、基本的に毎月の給料は変わらないので、月収でいくら貰っているかが収入の指針になると思います。

しかし、独立している経営者目線では、月収というのは何の指針にもなりません。

例えば、長期間かけて物作りをする会社だったとします。

2年の製作期間を設けていれば、その期間は売り上げは発生しません。
しかし、物が完成し、発売した時は、当然爆発的に売り上げが上がるでしょう。

つまり、2年間かけて製作するだけの価値があり、2年間分の収入に見合う売り上げが立つという事です。

例えば2年間かけて製作し、発売した時に1億の利益が出たとします。

そうなると、簡単に言えば月収1億というわけです……が、当然それが毎月続くわけでは無い…って事なんですよね。

事業者目線では、そもそも毎月安定した売り上げが立つ会社なんてのはかなり珍しいです。

月によっても、年によっても大きく変わりますから、そもそも月収なんてのはアテにならないんです。

だから、月収が1000万だったからと言って、年収が1億2000万なわけでは無いし、場合によっては年収1100万なのかもしれないって事ですね。

年利

これは、特に投資関連で勘違いを生みやすい要因になります。

年利…というのは、1年間での金利のパーセンテージですよね。

ただ、これがどの資金に対して…というのが大きなポイントです。

実際に使った資金に対してなのか?
それとも自己資産全体に対してなのか?
投資のために用意したお金に対してなのか?

これによって、全然そのパーセンテージは変わってきます。

例えば、競馬で10万円の馬券が偶然当たったとします。

この人は元々馬券のために1万円用意してましたが、1000円で買った馬券が偶然100万円当たりました。

では、利益率は何%なのか…という事です。

元々1万円で運用していたのだから、1万円で10万を手にして利益1000%。
…という見方もあれば、
馬券を購入したのは1000円なのだから、利益率は10000%…という見方もあるんですよね。

自分は先日FXで、2016年トータル収支が+800万円に到達しました。

実際、2016年の初めのFX口座入金額は1600万円で、それを元に考えれば年利は+50%…という事になります。

しかし、入金額をそのまま全額使っていたのではなく、当然余裕を持って、下振れした時の事を考えて資金管理調整を行っています。
実際にFX投資をするために使った運用資金としては、その半分の約800万円です。

なので、言い方によっては、年利+100%になった…という言い方も出来るんですよね。

この辺は正に考え方に寄るので、年利が高い方が優秀…というのも、ちょっと違うんですよね…。

勝率

勝率…というのが、勝つためで最重要でない…というのは、ギャンブルや投資などで期待値を追っている人であれば理解できると思います。

勝った時の額と負けた時の額、リスクリワード比によるので、勝率50%以上になったからプラスになる…というのは間違いという事ですね。

例えば、
勝率90%でも、勝った時の平均額が+1000円で、負けた時の平均額が-20000円であれば、当然マイナス方向に収束していきます。

逆に、
勝率10%でも、勝った時の平均額が+20000円で、負けた時の平均額が-1000円であれば、期待値はプラスになるというわけです。

勝率は高いから優秀…っていうのは違うという事です。

もちろん、同じ期待値であれば、勝率は高いに越した事はないですけどね。

ホントに、物は言いようだという事です。

言葉というのはある意味恐ろしいですよね。
言い方次第で、どんな事でもポジティブに感じさせてしまいます。

考え方次第でメリットを提示するのは意外と簡単になんです。

一般的なビジネスやマーケティングは、この辺の言葉の技術を駆使して、メリットを提示する事が多いです。

街中の色んなお店を歩いてれば、わかると思いますが、どのお店も自分のデメリットや不都合な事は配信していないですよね?

逆に、メリットを提示するために、いろんな言い回しをして提示する事があるんです。

これは別に、何でも疑ってかかれ!
と言ってるわけではないんですけどね…。

偽りがなければ、魅力のあるキャッチフレーズなどを武器にするのは悪い事では無いと思います。

ただ、それが受信者や消費者の勘違いを生むような事は、なるべく避けなければいけないとは思ってます。

中にはその辺に気を使わない発信者も多いので、受け取り側も物事の本質をしっかり見極める修行をしましょう……って事ですね。

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