DMMバヌーシーがぼったくりな理由と個人的評価
最近、DMMFXを利用の方は当然気付いてると思いますが、「DMMバヌーシー」という競走用馬ファンドサービスがDMM.com証券で行われています。
CMでもよく目にする方は多いでしょうね。
さて、この「DMMバヌーシー」。
どんな仕組み・システムなのかと気になっている方のために、
具体的な概要と、一体稼げるのかどうか?…という事について解説していきます。
共同馬主になれる!
DMMバヌーシーは簡単に言えば出資型の共同馬主システム。
一口、1万円~数万円で共同馬主になり、その馬が得た賞金などは分配される仕組みです。
今までも、キャロットファームやサンデーサラブレッドクラブなどの一口馬主は数多くありますが、基本的にはそれらと同じです。
DMMバヌーシーは「DMMドリームクラブ」と言う名で、クラブ法人馬主として現在運営されています。
一口馬主との違い
DMMバヌーシーと、他の一口馬主との違いは以下の通りです。
一口当たりの料金が安い
一口馬主の口数は40~400口あたりです。
つまり、1頭の馬を40~400口で分けて出資し、賞金も分配するのです。
しかし、DMMバヌーシーはなんと10000口。
一口あたりの出資額が少なくて済むため、1万~数万円の出資で共同馬主になれるというわけです。
ただし、口数が多いためレースに買った時の賞金額も1/10000と少な目になりますけどね。
預託料や会員費がかからない
今までの一口馬主は出資額の他に預託料(維持費)がかかります。
競走馬の所有は基本的にお金がかかりますから、その維持費を所有者で分けて毎月払う必要があるのです。
まず競走馬は預託料が月額で約50万~60万当たりかかります。
これを口数で分配して毎月支払います。
次に一口馬主クラブの運営費として、登録しているだけでかかる会員費もあります。
これらは何口持っていても、毎月3000円前後がかかります。
それに加え、最初の入会金が1~3万円、年間保険料もかかります。
一口馬主では競走馬1頭にかかる維持費は毎月4000円から最高で15000円程度もかかる場合があり、
出資額以外にも非常にお金がかかるわけですね。
これに対し、DMMバヌーシーは出資額の中に預託料などの維持費が含まれています。
つまり、出資するときにだけ払えばその後は一切お金がかからない…という安心設計になっているわけです。
もちろんその分出資額は多めに取られますが、資金管理的にはわかりやすく安心ですよね。
DMMバヌーシーは稼げる投資なのか?
DMMバヌーシーは投資として優良なものなのか…?
という点ですが、答えはNOです。
DMMバヌーシーが特別悪い…というわけでは無く、一口馬主自体のシステムがあまり稼げる物ではないという事です。
理由はたくさんありますが、まずクラブ法人に払う仲介手数料が大きいです。
一口馬主は運営していくために資金が必要で、会員から入会金や月会費という形で徴収しています。
前途で書いた通り、月額3000円当たりの料金は結構大きいです。
DMMバヌーシーはこれらの料金がかからないように一見見えますが、サービスを運営するには当然お金がかかるため、出資金の一部に預託料の他にシステム情報料などが諸々が組み込まれてます。
これらは実際に出資する段階で確認できます。
結果的に、出資者の負担は避けられ無いという事です。
また、賞金額も完全に口数だけで分配されるわけではありません。
個人馬主であれば、本賞金の80%がそのまま取り分となりますが、クラブ法人の場合は税金やクラブ法人への手数料などが引かれ、結果的には60~70%分の取り分となり、それが口数によって分配されます。
DMMバヌーシーでも同じ事で、本賞金の3%がクラブ法人手数料として引かれていますね。
また、種牡馬入りした場合なども売却額が出資者に支払われますが、その場合もクラブ法人側に支払われる手数料は大きめで30~20%が差し引かれた後に、出資者に分配されます。
これが結構大きいです。
色々上げるとキリがないですが、要はクラブ法人の運営費として様々なところでテラ銭取られてるって事です。
運営費捻出のためには仕方がないかもしれませんが、ぼったくりに近いくらいの手数料を全体では取られると個人的には感じています。
結果的に、個人馬主として投資するより圧倒的に稼ぎにくい…ってわけですね。
クラブ法人全体での出資額に対しての実質的な回収率は70%~85%ほどになっています。
つまり、1万出資したら平均で7000~8500円になって返ってくるという事です。
DMMバヌーシーはセレクトセールでも高額な良い馬を厳選してはいますが、同じように高額馬を扱う社台系のキャロットファームやサンデーサラブレッドクラブでも回収率はせいぜい80~85%ほどになってます。
もちろん、出資時に馬を厳選する事により期待値の高い馬を見つけ出すのは不可能ではないですが、関係者や牧場などと関係を築ける個人馬主ならともかく、クラブ法人では不可能に近いです。
相馬眼もあまり当てになりません。
結果的に、クラブ会員やバヌーシーで投資として稼ぐのは難しいという事になりますね。
DMMバヌーシーは投資ではなく、趣味としてやるべき
クラブ馬主の回収率は70%~85%ほど…と言いましたが、これは馬券購入とほぼ同じ回収率の数値です。
馬券と同様に、趣味で行うのなら全然アリだという事になります。
実際にバヌーシーの方でも、「投資としてではなく趣味として行うべき」と言っています。
個人的にはむしろ馬券よりも、こういった共同馬主の方が競馬ファンとして純粋に楽しめるのではないかと思っています。
DMMバヌーシーは、そういった共同馬主・一口馬主の敷居を低くしたという事では素晴らしいシステムだと思います。
大きなメリットとして、購入時のみ支払えばよいので資金管理がしやすい。
今までの一口馬主は会員料などからも多くの馬を保有しなければ割に合わなかったのに対し、手軽に簡単に馬主気分を味わえる。
さらにそのためにアプリまで出来ていて、一口馬主初心者で楽しめると思います。
競馬業界を盛り上げるためにも、一役買ってくれるのではないかと期待はしていますね。